ZOOM レコーダー H1n

幅が細い単一指向性リニアPCMレコーダー ZOOM H1n
スタッフのコメント:
楽器ユーザーからインタビュー録音まで幅広い用途で選ばれているZOOMのハンディレコーダーH1nです。横幅はわずか50mmと細めのボディにシンプルな操作性を詰め込んだH1n。機能が増えたにも関わらず不思議と操作性も向上しているように思いました。
大きなアップデートポイントとしては、先代モデル(H1)には無かったボリュームダイヤルが装備されるようになり、入力レベルの調整が簡単に行えるようになりました。さらに、過大入力を押さえ込むリミッターが追加されたのも良いですね。リミッターのON/OFFもボタン1つで容易に行えます。私も先代モデルを持っていますが、リミッター機能が欲しかったので買い換えも考えています。
ファイル名も、連番で割り振るモードの他日付・時間で名付けする設定が盛り込まれました!レコーダー本体で音を確認する時は、ファイル名のみ表示される為、連番だといつ保存したデータなのか分かりにくいことが多々あります。これを日付・時間で保存するモードにすれば、ファイル名でいつ保存したデータなのか判別できるようになります。小さな改良点ですが、演奏データや収録を複数行う身にとっては、いつ録ったデータか一目で分かるようになる為非常にありがたい機能です。

先代モデルには無かった再生スピード調整機能など楽器練習にもフォーカスを当てた機能を盛り込んでいますが、基本的な操作感は録音・再生が簡単に行えることに重きを置いたシンプルなボタン配列だと思います。機能は増えましたが、従来のH1のように録音ボタンを押せばすぐに録音が始まる、といった簡単仕様になっています。ボタンが少ないので、込み入った設定は階層をいくつか遡る必要があるかと思いきや、液晶ディスプレイ下の4つ横に並んだボタンのおかげで、操作性のストレスもさほど感じられませんでした。4つのボタンはメニュー毎に役割が割り振られるようになっています。
従来のH1は設定画面が無く、設定は背面のスライドスイッチで切り替えるという凄く分かりやすい使用だったのですが、H1nでも近い操作性を感じ取れました。

【メーカーサイトより】
本格的XYステレオマイクを搭載するハンディレコーダーのベストセラーモデルがリニューアル。設定メニューの日本語表示が可能になり、オーバーダビング(重ね録り)にも対応。入力レベルは、アナログ感覚のボリューム操作で素早く直感的に設定可能。 奥行きに差が出る立体的ステレオサウンドを、すべてのクリエイターに。
主な仕様
同時録音トラック 2
同時再生トラック 2
機能 ローカット・フィルター、リミッター、サウンドマーカー機能、テストトーン出力機能、サウンドエフェクト(SPEECH/Vo CUT/BASS/ROCK)、再生スピード可変機能、A-Bリピート、オートレベル、マーカー、オートREC、プリREC、セルフタイマーREC、オーバーダビング機能
記録メディア microSD/microSDHC規格対応カード(Class 4以上、最大32 GB)
表示 1.25" モノクロLCD(96×64)、REC LED(赤)
内蔵マイク 90° XYステレオ方式、指向性コンデンサマイク 入力ゲイン:-∞ dB ~+39 dB 最大入力音圧:120 dB SPL
MIC/LINE IN 入力端子:ステレオミニジャック
入力ゲイン:-∞ dB ~+39 dB
入力インピーダンス:2k Ω以上
プラグインパワー対応(2.5 V)
内蔵スピーカー 500 mW 8 Ω モノラルスピーカー
microUSB USB2.0 High Speed USBオーディオインターフェイス機能搭載

電源

単四電池 × 2(アルカリ乾電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム乾電池)
ACアダプター(ZOOM AD-17):DC 5 V/1 A USBバスパワー
電池持続時間 約10時間(アルカリ乾電池、内蔵マイク使用、44.1 kHz/16-bit) ※上記の値はあくまで目安です。 ※電池持続時間は当社試験法によるものです。使用条件により大きく変わります。
外形寸法 50 mm (W) × 137.5 mm (D) × 32 mm (H)
重量 60 g (電池含まず)
付属品 説明書、DAWライセンスカード
Q&A
Q1. 録った音はレコーダー本体で確認できますか?
はい、再生機能も搭載しておりレコーダー本体で音を鳴らすことができます。なお、内蔵スピーカーは軽量設計のため小さく音量はそれほど大きくありませんので、明瞭に聞きたい場合にはオーディオスピーカーやイヤフォン・ヘッドフォンのご利用をお勧め致します。

Q2.内蔵マイクと外付けのマイクの音を同時に録りたいのですが
本製品は2トラック録音仕様となりますため、外部マイクを繋ぐと外部マイクのステレオ信号のみ入力されます。
設定などで変更するこもできない為、4トラック録音にはご利用頂けません。TASCAM DR-40やDR-100mk3をご検討頂けましたら幸いです。
ご確認ください。
※製品の仕様及びデザインは改良のため予告なく変更することがあります。また、モニタの設定などにより色調が実物と異なる場合がございます。ご購入後に思った色と違うなどでのご返品はお受けできません。
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型番:H1n

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単一指向性・XY方式、USBオーディオインターフェイス対応という共通点の多いTASCAM DR-07Xと比べてみました。

サイズ感
ZOOM H1n:50 mm (W) × 137.5 mm (D) × 32 mm (H)
TASCAM DR-07X: 68 mm (W) × 158mm (D) × 26 mm (H)

ZOOMのH1nは特に細身でボディ部分は50mmよりもさらに細くなっています。TASCAMのDR-07Xは比べると少しごつい印象を受けます。
TASCAMのDR-07Xはボタンの押しやすさや液晶の大きさを確保するために、あえてこのサイズ感にしているのではないかと思います。これは好みが分かれるポイントですね。

機能
ZOOM H1n:ローカット・フィルター、リミッター、サウンドマーカー機能、テストトーン出力機能、サウンドエフェクト(SPEECH/Vo CUT/BASS/ROCK)※再生音に対して、再生スピード可変機能、A-Bリピート、オートレベル、マーカー、オートREC、プリREC、セルフタイマーREC、オーバーダビング機能

TASCAM DR-07X:ローカット・フィルター、リミッター(リミッタ/自動ピーク低減)、トーン出力(サウンドマーカー機能)、サウンドエフェクト(リバーブ)※録音・再生どちらにも設定可能、再生スピード可変機能、IN-OUTリピート、オートレベル、マーク機能、自動録音、トラックインクリメント(録音中にファイルを切り分ける機能)、プリREC、 セルフタイマー、オーバーダビング機能、文字起こしモード(操作ボタンの変更機能)、再生EQ、出力音量補正機能、分割機能、プレイリスト機能、オーバーライト録音機能(パンチイン機能)、チューナー機能、録音サイズ指定機能(64M 、128M 、256M、512M 、1G 、2G)

書き出してみるとDR-07Xのほうが多機能ということが分かります。しかしながら、H1nも録音に必要な基本的な機能は押さえており、シンプルに録音・再生をしたいというユーザー様には十分な機能は備わっているかと存じます。

H1nに無いDR-07Xの特徴的な機能としては、オーバーライト機能があります。元のデータを残して重ね録りするオーバーダビングとは異なり、これは一度録った音声データの一部分だけを差し替えて上書き録音する機能です。例えばナレーション収録などで言い間違いがあった箇所が一部分だけあったとします。DR-07Xではその一部分だけを再録音することで、音声の差し替えをすることができます。エフェクト機能にも違いがあり、ZOOM H1nでは再生音に対してエフェクトが掛かるのに対し、DR-07Xは録音・再生のどちらにもエフェクトを掛けることができます。

マイク
ZOOM H1n:X-Y方式固定単一指向性 最大音圧レベル120dB SPL
TASCAM DR-07X:X-Y・AB方式切り替え可能 単一指向性 最大音圧レベル125dB SPL

単一XYマイクはマイクが向いている方向の音を強く拾い音像定位がはっきるするマイク特性です。
TASCAMのDR-07Xはマイク部分を可動させることにより、XY方式の他に指向角の拾いAB方式にて収録することができます。AB方式では左右に広がったステレオ感あふれる音を捉えることができます。

総評:
シンプルに録音・再生の機能を使いたい、なおかつコンパクトな物が好ましいという方にはH1nを、
パソコン無しでオーバーライトやファイルの分割、エフェクトを掛けたいという方にはDR-07Xをお勧め致します。

基本的な録音・再生がこれ以上無い位に簡単にできるのがH1nの特長です。機能性はDR-07Xには敵いませんが、機能を厳選することで操作もシンプルにできるようになっています。
一方のDR-07XはH1nに無い編集機能を複数盛り込んでおり、パソコン無しでも音声にエフェクト(エコー)を掛けたり、録音ファイルを切り分けたり、上書き録音をしたりすることができます。これら機能を必要とされる方にはH1nでは対応できない為、DR-07Xをお勧め致します。




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