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自宅や公民館等でカラオケをするためには、まずバックで流れる音楽や歌詞を映し出すカラオケ機が必要となります。従来、自宅・別荘でのマイカラオケルームには、カラオケボックスで使用される業務用通信カラオケ機を使用する方法が主流でした。
上記のようなカラオケ機本体に加え月々「情報利用料」を支払う必要があります。常にカラオケボックスと同等の楽曲・映像が楽しめるのは大変魅力的ですが、「情報利用料」は使用量に関係無く支払う必要があります。一人で歌の練習をしたい、あるいは家庭での利用を想定した際は少々敷居が高いのも事実です。
歌の練習、家庭での利用といったニーズに応えるのがタブレット・パソコン・ゲーム機をカラオケ機として使用するサービスです。通信カラオケ大手の「DAM」や「JOYSOUND」といったカラオケメーカーからも自宅用カラオケサービスの提供が行われています。
ゲーム機・タブレットでカラオケをする際、音声遅延にご注意下さい。
当記事では、遅延無くカラオケが楽しめる方法をご案内致します。
先に押さえておきたいポイントを簡潔に申しますと、
1.TVからマイクの音を出さない
2.カラオケに適した外部スピーカーを使う
上記2点がポイントとなっております。
遅延原因の多くは「TV内部の音声処理」によるものですが、スピーカーも遅延が生じる物があります。
特にサラウンド対応のオーディオシステムは遅延が出やすいです。
オーディオシステムは、カラオケを目的とした物では無い為、遅延が生じることがあります。
カラオケやPA用に作られたアンプやスピーカーは遅延が無いように作られているので、間違いありません。
「なんだか難しそう・・・」という方にお勧めなのが一体型のカラオケスピーカー。
カラオケでの使用を前提とした設計で、ワイヤレスマイクを使っても音の遅れを感じずカラオケを使用出来ます。
■おうちカラオケにお勧めの製品![]() |
カラオケ用スピーカー TO-PLAN カラオケ スピーカー サウンドプロ
カラオケに必要なアンプ・ミキサー機能・エコー機能に加え、ワイヤレス受信機を内蔵した一体型のカラオケスピーカー カラオケ用に作られたスピーカーで、マイクの音が遅れない設計になっています。ワイヤレスマイクも安心の日本仕様 ※採点機能はご利用頂けません。 |
■Nintendo Switchとの接続例
一体型のカラオケスピーカーは、簡単さ・手軽さを重視した製品です。マイクを増やしたり、差し替えたりすることはできません。
本格派の方には、カラオケ用アンプとスピーカーのセパレートタイプがオススメ。
カラオケボックスで実際に使用されるスピーカーを使えば、カラオケ店さながらのサウンドをお楽しみ頂けます。
■カラオケルーム作りにお勧め製品![]() |
audio-technica 業務用カラオケスピーカー + カラオケアンプセット
綺麗系サウンドのaudio-technica製スピーカーとカラオケアンプのセット カラオケアンプにはエコー機能もミキサー機能も付いています。 ※採点機能はご利用頂けません。 |
カラオケ用アンプとのセットでは、マイクを変えたり、スピーカーを変えたりすることも可能。ご要望にあわせてカスタマイズもできます。
音が遅れる詳しい理由については、記事の後半で詳しくご説明いたします。
カラオケ用のスピーカーやアンプを使用すること。PA用の機器でも大丈夫。
これらの機器は、リアルタイムでの出力を前提としているため、音が遅れないように作られています。
冒頭にご紹介した一体型のカラオケスピーカーは、カラオケスピーカー内部でミキシング・増幅・出力を行うため、低遅延となっています。
ワイヤレスマイクもアナログのため、デジタル変換が必要なく、遅延が生じにくくなっています。
アンプの仕様によっては、音が遅れる可能性があります。
特にサラウンド処理や音場調整等の機能を持つ製品は内部でデジタル処理を行う為、音が遅れる可能性が高いです。
遅延度合いは、アンプのメーカーに聞いても分からないことが多く、試してみる他ありません。
デジタル処理を行わないアンプであれば、オーディオ用のアンプをカラオケに流用できる見込みもありますが、音が遅れる可能性の方が高いことをご了承の上、マイクミキサーをご検討下さいませ。
※YAMAHA公式サポートでも同様の案内がなされております。
【ホームシアター・オーディオ】ホームシアターでカラオケをしたところ声が遅れてスピーカーから聞こえてきます
オーディオ用のアンプを流用する際には、マイクミキサーをアンプとマイクの間に接続します。
テレビの仕様によります。
具体的には、テレビにアナログの入力端子があり、映像と音声を全てアナログで入力する場合は、接続することはできますが、テレビの仕様によって音が遅れる可能性がございます。
不確実なため、外付けスピーカーのご利用をお勧め致します。
実際にニンテンドースイッチへJOYSOUNDカラオケアプリを入れてカラオケをしてみました。
Switchの音声はヘッドフォン端子から出力できます。
POINT:音声遅延を防ぐ為、マイクの信号はテレビを経由せず、マイクミキサーからダイレクトにスピーカーへ音声を出力しています。ゲーム機に音声が入力されない為採点機能が使用できませんが、音声遅延無く歌うことができます。
製品構成:マイクミキサー もりあげくん/ヘッドフォン端子→もりあげくん接続ケーブル TD30SMRC
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カラオケミキサー もりあげくんPlus 家庭用ゲーム機の音とマイクの音を混ぜる機能「ミキサー」機能を内蔵し、エコー機能も搭載。最もシンプルなカラオケミキサーです。 ※採点機能はご利用頂けません。 |
ニンテンドースイッチの音が小さい!?
ニンテンドースイッチの設定に「ヘッドホンの最大音量を下げる」という項目があります。
「最大音量を下げる」機能がオンになっているとスイッチから出力される音量が小さくなりますので、設定をオフにして頂くと改善できます。
詳細は任天堂まで。
お手持ちのスマートフォン・タブレットでもカラオケを楽しむことができます。接続方法の一例をご紹介します。
タブレットの音声(カラオケBGM)をマイクミキサーに接続します。マイクミキサーへの入力はヘッドフォンアウトから有線で接続する方法と、マイクミキサーにBluetooth受信機を繋いでBluetoothで接続する方法があります。
タブレットでカラオケをする場合、イヤフォン内蔵マイクの使用を推奨する場合が多いのですが、上記のようにマイクミキサーを使用すれば、ハンドマイクを使ってカラオケを楽しむ事ができます。
音声遅延を防ぐ為、タブレットにマイクの音声は入力致しませんので、採点機能が出来よう出来ませんが、音声遅延無くスピーカーからマイクの音を出力できます。
iPhone/iPadの場合、周辺機器が充実しているためlightning端子から直接信号を入出力することができます。
▲マイクの音声はiPadにも取り込まれる為、インターネット配信にもご利用頂ける構成です。
製品構成:オーディオインターフェイス TASCAM US-42/Apple純正lightning USBカメラアダプター
▲カラオケの音声をBluetoothで飛ばし、Bluetooth受信機→オーディオインターフェイスまで入力する方法です。(※採点機能は使えなくなります。)
製品構成:オーディオインターフェイス TASCAM US-42/FOSTEX Bluetootオーディオレシーバー PC-1BT
※アプリがBluetoothオーディオに対応している必要があります。
※2021/08時点 カラオケ@DAM for スマホ(iOS)ではBluetooth送信が出来ない仕様となっております。
本ページでご紹介しましたゲーム機/タブレット/iPhoneセットはすべてワイヤレスマイクに置き換えることも可能です。有線マイクの代わりにワイヤレス受信機をお繋ぎ頂ければワイヤレスマイクとして使用できます。
ミキサーを使ってカラオケをする場合、再生機の音声出力をミキサーに繋ぐことになります。
対応する接続端子はアナログのオーディオ出力です。アナログの端子は下記写真の赤と白の入力端子が主流です。
ところが、昨今のゲーム機ではHDMI経由で音声信号を出力できるためアナログの音声端子を搭載していない場合があります。HDMI→テレビ→テレビのヘッドフォン出力からアナログ音声を取り出すことも出来ますが、テレビ経由で音声を取り出すと音声遅延の原因となります。
製品例:サンワサプライ HDMI信号オーディオ分離器 VGA-CVHD5
※HDMI端子からアナログオーディオ出力を分離するための製品です。音声遅延の原因がテレビにある場合に有効な装置です。遅延の原因がUSBマイクやオーディオアンプにある場合には、効果がありません。
マイクの音声がゲーム機やタブレットを経由している場合、音が遅れることがあります。
この場合、マイクミキサーを使用することで音声遅延が改善できます。
ただし、音が遅れる原因箇所は他にもあるので、最後までお読み頂けますと幸いです。
USB接続のマイクは音が遅れる場合があります。
声はアナログ、USBはデジタル。異なる特性の信号を扱うには変換が必要となります。
声をゲーム機やパソコンに取り込む場合、アナログからデジタルへの変換を行います。
デジタル変換された音声をスピーカーやヘッドフォンから出力する際には、デジタルからアナログに再度変換を行います。
変換の過程で、どうしても音に遅れが生じてしまいます。
カラオケには有線マイクか、アナログのワイヤレスシステムをお勧め致します。
Bluetoothは性質上、音声遅延が生じます。マイクの音はBluetoothではなく、有線で接続しましょう。
重要なのが、「マイクの音だけは遅れてはならない」ということです。
マイクの音をBluetoothで飛ばすと、自分の声がワンテンポ遅れてスピーカーから出力されるため、とても違和感が生まれます。
※音楽をBluetoothで飛ばすのは問題ありません。
NGな接続例:
有線マイク→ニンテンドースイッチ(Bluetooth)→Bluetoothスピーカー
推奨される接続例:
有線マイク→マイクミキサー→カラオケスピーカー
テレビの音声出力からアンプへ繋いでいる場合、遅延が起きる可能性があります。
テレビ内部で音声処理を行う製品ですと、音に遅れが生じます。
アンプにも遅延の可能性があります。アンプ内部で音声処理を行うと、遅延が起きる可能性があります。
特に、ホームオーディオ用のアンプやホームシアター用のアンプは音が遅れる傾向にあります。
スピーカー・マイクの購入相談:084-924-5331(音響機器購入相談窓口/ 株式会社福山楽器センター)
カラオケを楽しむ2つの方法 カラオケの楽しみ方も多様性が高まっています。大きく分けると従来通りのスピーカーから音を出すカラオケと、スピーカーから音を出さず、ヘッドフォンで自分の声とBGMを聴く一人カラオケの2種類があります。
おうちカラオケサービスの選定方法、FireTV Stickやニンテンドースイッチの使用方法は、下記の記事(外部サイト)をご参考にして頂ければ幸いです。
※当社にお問い合せ頂いてもお答えできません。
ニンテンドースイッチかPS4か…はたまたスマートフォンか…お悩みの方はこちらの記事がお勧めです。
スイッチに関する具体的な問題解決策につきましては、こちらをご参照下さい。
Fire TV Stickを使ったカラオケの方法
関連記事:カラオケに必要な機材は?