◇◆◇ ミュートの種類&材質について ◇◆◇
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ミュートとは、金管楽器のベル付近へ取り付けたり、ベル付近で使用することで、
楽器内の音圧(空気の流れ)を調整し、曲中の音楽的表現として楽器の音色や音量を変えるために使用するものです。
「形状」は、譜面上で指示してあることがほとんどです。
ストレートミュートの場合は、「mute」のみと書かれていることが多く、カップミュートなどの形状に指定がある場合は、「cup mute」などと記譜されています。
「材質」については、アルミニウム、ブラス、コパー、ファイバー、木製、プラスチックなどがあり、作りたいサウンドやバンドの編成、楽器の相性によって選びます。
また、譜面上に指示がない場合でも、例としてクラシックのアレンジ曲を吹奏楽で演奏する際に不足している楽器や音色を補うための、サウンドづくりとして使用することもあります。
その他にも、ホルンの特殊奏法を再現するために用いられる「ゲシュトップミュート」や、
練習時の音量を落とすために使用される「プラクティスミュート」などもございます。
●主なミュートの形状や材質の種類については、ページ内にて解説しています。 |
■ミュートの種類一覧 (各ミュートの名称をクリックすると、詳細な説明にジャンプします) |
◇◆◇ 音楽的表現として使用される主なミュート ◇◆◇
名称 |
ストレート |
カップ |
ワウワウ (チーチー) |
プランジャー |
バケット |
参考画像 |
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特長 |
最も高い頻度で使用されるミュート。
明るく歯切れの良い音色。 |
カップに次いで高い頻度で使用されるミュート。
こもったような、柔らかい音色。 |
そのまま使うとコミカルな曲調向きな音に、内部管を外すと独特の寂れた音色に変化する。
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ベル被せて開閉させることで、うねりのある音色に変化する。 |
筒状の中に綿が入っており、カップよりも更に柔らかい音色が特長。
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◇◆◇特殊奏法&練習用のミュート ◇◆◇
名称 |
ゲシュトップミュート |
プラクティスミュート |
参考画像 |
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特長 |
ホルンの特殊奏法「ゲシュトップ奏法」を再現するために用いられるミュート。 |
周囲に伝わる音量を抑えるために使用される、練習用のミュート。 |
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■ミュートの特長&詳細について |
主に曲中で音楽表現として使用されるミュートは、ストレート、カップ、ワウワウ(チーチー)、プランジャー、バケットの5種類があります。
●ストレートミュート
ジャンルを問わず、高い頻度で使用されるミュートです。
音圧に素直に応えてくれるので、スタッカートやアクセントなどのはっきりと聴かせたいアーティキュレーションがある際や、
明るく歯切れの良いサウンドが欲しい場合にオススメです。もちろん、単純に音量を落とすためにも使用することも出来ます。
→”例えばこちら”
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●カップミュート
ストレートミュートに次いで、ジャンルを問わず高い頻度で使用されるミュートです。
形はストレートミュートのベル先端部分に、カップ(お椀のようなもの)を被せたような形状になっています。
使用することでストレートミュートよりも金属音が抑えられ、こもった音を出すことができます。加えて、柔らかで豊かなサウンドがします。
曲中で柔らかなイメージに変化させたい場面や、ソロやソリなどのパフォーマンスで使用すると効果的です。
種類によってはベル先端部分からカップ部分までの開きを調整することが出来るものや、取り外してストレートミュートとして使用できるタイプもあります。
→”例えばこちら”
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●ワウワウミュート (チーチーミュート)
使用方法によって、ワウワウミュート、チーチーミュートと呼称が変わるミュートです。
<ワウワウミュート>
譜面上では「wowwow」と表記してあることが多いです。真ん中の穴部分を開けたり閉めすることで「ワウ」といった音がします。旧吉本新喜劇のテーマソングなどの、コミカルな曲調に使用されることが多いです。
穴の開閉の指示は、音符の上に+ -、〇 ●が書かれており、「-」or「●」は穴の部分を閉め、「+」or「〇」は開けた状態で演奏します。
<チーチーミュート>
譜面上で「harmon」と表記してある場合は真ん中の内部管を取り外して使用します。独特の寂れた音に変化します。
他にも、この弱音器を「ハーマンミュート」と呼ぶことがあります。
「ハーマン」は「ハーマン(HAEMON)社製」の物が特に有名なため、この弱音器の名称として呼ばれるようになりました。
厳密にいうと正式な名称ではございませんが、音楽業界でこの名称で呼ばれることは多いです。
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●プランジャーミュート
ベルを開けたり閉めたりすることで、「ドゥーワー」とうねりのある音に変化させるミュートです。
どこかで見たことのあるような形だと思いますが、そもそもプランジャーミュートの由来は、
水回りの詰まりなどを改善する際に使用される「プランジャー(すっぽん)」を使用したことからきています。
素材についてもゴム製、金属製など、メーカーによって様々な種類があります。
あまり使用頻度の高いミュートではないため、深めの紙やスチロール製のお皿やなどで代用し、自作のものを使用している方もいます。
譜面上での開閉指示はワウワウと同じように、「-」or「●」は穴の部分を閉め、「+」or「〇」は開けた状態で演奏します。
他にも、「ピクシーミュート」と呼ばれる、ストレートによく似た形状のミュートをベルの中に装着した状態で、プランジャーを併用することもあります。
併用することによって、エッジが立ったような音に変化します。
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●バケットミュート
カップミュートよりも更に柔らかい音のするミュートです。
バケツのような形をしており、中には綿が入っている種類が多いです。
取り付け方も様々で、ツメの部分を引っかけて使用するタイプや、ストレートの様にコルク部分を挿し込んで使うタイプ、帽子のように被せてタイプなどがあります。
ジャズなどの曲中で使用する際には、中に入っている綿の量を調整して、音の柔らかさを調節しながら使用することもあります。
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この他にも、*ゲシュトップミュート(ホルンの特殊奏法を再現するために用いるもの)や、練習用に使用する*プラクティスミュートがあります。 |
●ゲシュトップ奏法、ゲシュトップミュートについて |
ホルンは通常、右手をベルの中に挿入した状態で演奏していますが、この右手を挿入する深さの加減より、音程や音色を変える奏法があります。
ベルの塞ぎ方は大きく分けて2種類あります。
通常よりも右手で軽くベルを塞ぐように演奏すると、半音から全音低いこもったような音になります。
この奏法を、「ハーフ・ストップ(ハーフミュート)」と呼びます。
「ハーフ・ストップ」よりも更に手を深く挿入し開口部をぴったりと塞ぐようにすると、約半音高く、鋭い金属的な音色へ変化する「ゲシュトップ奏法(ストップ奏法)」になります。
この「ゲシュトップ奏法」は圧力を増した息で吹き込む技術と、約半音近く音程が高くなる兼ね合いから、記譜音よりも約半音低い運指で演奏するといった、一定の訓練が必要となります。
また、プレイヤーの手の大きさが小さい場合、物理的に困難な場合もあります。
現在では、技術や物理的困難を解消するために「ゲシュトップミュート」が開発されています。
金属製のものが多く、右手で塞いだときよりも金属的な響きになりますが、手の大きさや要する技術は少なくなります。
メーカーによっては、ミュートを取り付けた状態でも記譜音の運指のままで演奏できるものなどもあります。
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●練習用のミュートについて |
音楽表現の用途以外に、練習用のミュート プラクティスミュートというものがあります。
金管楽器はとても音が通りやすい楽器です。
そのため、マンションや夜中の練習は周囲の人に迷惑がかかってしまいます。
しかし、練習の都度わざわざカラオケボックスやスタジオを借りるのも大変です。
そこで活躍するのがプラクティスミュート(消音ミュート)です。
形状はストレートミュートとよく似ているものや、帽子のように被せて使う柔軟性のあるタイプなど様々です。
このミュートを使用することで楽器から出る音量を格段に落とすことができるため、練習できる環境を増やすことが出来ます。
現在では、ヘッドフォンを接続することで、演奏者のみが音を聞く事が出来るように設計されたミュートが開発されています。
周りに発される音量を落とした状態で、自分の音を聞きながら練習すること可能としたこのミュートは、より音楽的な練習を実現しています。
当店でも、自分の音を聞きながら練習可能なミュート、ヤマハの「サイレントブラス」や「ベストブラス」などの取り扱いがございます。
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■ミュートの材質による音色の違いについて |
金属製以外にも、超軽量で耐久性が高く、あたたかみのある音色が特長の「ファイバー製」や、やわらかな音色が特長の「木製」、プラクティスミュートなどによく用いられる「プラスチック製」など、様々な素材を用いたミュートがございます。
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●接地面がコルク仕様のミュートの取り付け方について |
楽器との接地面が、長方形3つのコルク仕様になっているミュートは、購入時のままで使用すると、分厚すぎて上手くはまらないことが多いです。
自分の楽器に合う高さに、カッターやヤスリを用いて削るか、近隣の楽器店にて調整してもらいましょう。
また、コルク仕様のミュートを上手くはめるコツとして、演奏前にウォータースプレーなどで軽くコルクを湿らせる方法があります。
トランペットなどのベルが小さい楽器に関しては、ベルの部分へ暖かい息を吹きかけて取り付けやすくすることが出来ます。
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■ミュートホルダーについて |
脱着時間に余裕がある場合や、曲中に使用するミュートが1つである場合は、膝の裏や太ももの間に挟む方法で済みますが、この方法ですと気を抜いた際にとミュートを落下させてしまう恐れがあります。
そんなときにこの、ミュートホルダーを使用します。
ミュートホルダーには、ホルダー部分がネジ締め式になっているものと、クリップ式になっているものがあります。
いずれも、譜面台の高さ調節部分へ取り付けて使用します。
ネジ締め式は、複数のミュートを設置した場合でも、ホルダーの位置下がりにくく、安定して使用することが出来ます。
クリップ式は、ワンタッチで取り付けることができるため、簡単に設置することができます。
しかし、譜面台の高さ調整部分が細すぎたり太すぎたりする場合は使用することが出来ない場合がございます。
ご購入前には、仕様をよくご確認下さい。
その他にも、譜面台の凸部分へ引っかけて使用するタイプがあります。
こちらは、使用するミュートが少ない場合や、ホルダータイプと併用し、より早く装着する必要があるミュートを設置する際におすすめです。
→”当店でも、様々なミュートホルダーを取り扱っております”
※「楽器のことならメリーネット」Yahoo!shopping店へリンクします。 |
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