Roland BRIDGE CASTを深掘り!PS5との繋ぎ方も解説
お世話になります。福山楽器センター音響機器担当の猶崎です。
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高校からバンドを初めてギターエフェクターを探すうちに機材沼にはまる。その後、作陽音楽短期大学で音楽制作・レコーディングを学び、福山楽器センターへ入社。
映像制作も好きで映像制作・ライブ配信代行も。経験を反映した商品提案、商品説明を心がけています。
WEB担当のため店舗には常駐しておりません。店舗での機材相談をご希望の際は来店予約をお願いいたします。
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電子楽器メーカーのローランドから「ゲーム実況向け」のオーディオインターフェイス BRIDGE CASTが発売となりました。
目次
BRIDGE CASTをお勧めする用途とは
配信向けのオーディオインターフェイスが数多く発売される中、BRIDGE CASTをお勧めするポイントはどこにあるんでしょうか。
正直、YAMAHA AG03mk2やTCのオーディオインターフェイスも魅力的なので、どうなんだろうと思ったんですが、、
知れば知るほど、BRIDGE CASTは面白い仕様となっていました!(ローランドさんごめんなさい!)
下記にて詳しく解説していきます。
自分用の音声と配信用の音声を独立して調整できる機能
BRIDGE CASTは配信の音と自分(配信者)が聞く音の音量バランスを別個に調整ができるんです。
ゲーム実況をしていると、「自分としては、もう少しゲームの音を大きくしたいけど、視聴者からゲームの音がうるさいと言われてしまって、上げるに上げられない」ということがあると思います。
そんな時、BRIDGE CASTなら大丈夫!
極端な話、自分だけゲームの音を聞いて、視聴者側にはゲームの音を聞こえないようにするということも。
さらに、ゲームの音楽が著作権的にNGというタイトルでも、BRIDGE CASTなら大丈夫!
ダイナミックマイクでも音量を稼げる
SHURE SM7Bといったダイナミックマイクを配信に使うなら、音量を稼ぐためマイクブースターやマイクプリアンプが欲しい所。
しかし、BRIDGE CASTは元々のマイクプリが強力で、マイクブースター無しでもSM7B等のダイナミックマイクを十分に増幅することができます。
参考仕様:)
MIC入力: -85.5dBu~
※YAMAHA AG03mk2は -72dBu~
PC上で4つの再生デバイスとして認識される
込み入った話になりますが、BRIDGE CASTはPC上で仮想的に4つの再生デバイスとして表示される仕様となっています。
再生デバイス | パソコンから本機に出力したい音声に応じて、再生デバイスを選びます。 |
CHAT(BRIDGE CAST) | ボイスチャット・アプリの音声 |
GAME(BRIDGE CAST) | ゲーム・アプリの音声 |
MUSIC(BRIDGE CAST) | 音楽プレーヤー・アプリやブラウザーの音声 |
SYSTEM(BRIDGE CAST) | OSのシステム音 |
例えば、通話アプリのDiscordの出力サウンド設定を「CHAT(BRIDGE CAST)」に、ゲームアプリの出力サウンド設定を「GAME(BRIDGE CAST)」にすると、BRIDGE CAST本体にある音量ツマミで音量バランスを調整できます。
ちょっと分かりづらいと思いますが、使い慣れてくるとこの機能のありがたみが分かります。
例えば、ボイスチャットで配信では聞かれたくない話がされた時…
BRIDGE CASTの配信チャットボリュームをゼロにすれば、視聴者の方にはチャットが聞こえなくなります。
あるか分からないようなシチュエーションですが、万が一の時にも心強いですね!
YAMAHA AG03mk2との比較
一番の違いは、配信者と視聴者とで音量バランスを個別に調整できるかという点。
YAMAHA AG03mk2を使って、音量バランスを個別に変えるためには、OBSといった配信ソフトを使用し、少々込み入った設定が必要となります。
BRIDGE CASTなら、ボタン1つで自分用の音量バランスと配信用の音量バランスの設定を切り替えできるので、とっても簡単。パソコンにも負荷がかかりません。ゲーム実況をされる方には少々値が張りますが、BRIDGE CASTがお勧め。
普通のビデオ通話でのご利用にはYAMAHA AG03mk2でも良いかなと思いますが、マイクプリの質はBRIDGE CASTの方が高いように感じました。差としてはノイズの少なさが分かりやすいですね。
後日にはなりますが、時間を見つけて、サウンド比較をしたいと思います。
ちょっと惜しい点
HDMI入力が無い
個人的な感想ですが、ゲーム向けの製品として売り出すなら、「HDMI入力端子」が欲しいところ。
価格を抑えるためにHDMI入力は省いた部分もあると思いますが、
音声入力のためのHDMI入力は欲しかったです。
最近のゲーム機にはアナログの音声出力が無く、
HDMIから音声出力する製品がほとんどです、
なので、ゲーム機の音をオーディオインターフェイスに入れるには、HDMI入力が必要になるんです。
なお、下記の様に「HDMIオーディオ分離器」を使うことで、BRIDGE CASTにゲーム機の音を入れることはできます。
PCゲームの場合は、HDMI分離は不要です。
PCゲーマーの方からすると、コストが抑えられている為、プラスの要素になりますね。
PS5のUSB接続について
ローランド公式サイトには、「コンソール・ゲーム機」とUSBで繋いで音声入力が出来ると記載があります。
コンソール・ゲーム機とは、PS5等の据え置き型のゲーム機です。
PS5のUSB端子とBRIDGE CASTが繋がるという大変珍しい仕様となっておりますが、1点注意点があります。
BRIDGE CASTのUSB端子にゲーム機を繋ぐと、USB端子が埋まってしまい、PCを繋げなくなります。
つまり、PS5をUSB接続してしまうと、PCで配信が出来ないということです。
PS5とBRIDGE CASTを繋ぐと、どんなことが出来るかと言うと、
スマートフォンでボイスチャットをしながらゲーム音を聞くことができるようです。
PS5+PCで配信をする場合には、やはりHDMIオーディオ分離器が必要となります。
当店ではゲーム機との接続に最適な「HDMIオーディオ分離器」付のセットも発売いたします!
コンシューマーゲーム機の対応状況は次の通りです。
PlayStaion®5→USB対応(Dolby Audio™や3Dオーディオには非対応)
XboxやSwitch→AUX (4極ステレオミニ)対応 ※USB非対応
発売時点では、PS5しか対応していないようですね。
ゲーム機のUSBオーディオは独自仕様だと思いますので、USB対応は難しいのかもしれません。
macの対応について
Roland公式サイトによるとmac専用ドライバーは2023年のQ2にリリースを予定しているとのこと。
補足
Q2=第2四半期 / Rolandは12月決算なので4月~6月ごろの事だと思います。
まとめ
BRIDGE CASTはゲーム実況者にイチオシのオーディオインターフェイスです。
特にPCゲームをされる方にはピッタリ。コンソール・ゲーム機で実況をされる方は、HDMIオーディオ分離器との併用がお勧め。
その他にも、リモートゲストを招いた配信にも。モニターの音声バランスと配信の音声バランスを個別に調整することで、お好みのバランスで通話も配信も可能となります。
PS5のUSBにブリッジキャストを繋ぎブリッジキャスト側の電源供給タイプCをPCにつなぎAUXでPS5のデュアルセンスに繋ぐと全ての音声がヘッドセットやスピーカーからきこえます。 もちろんボイスチャット音声もね。